外国株式はリスクが高い?
2021.4.26

株式会社AWARDの渡邉です。

iDeCoなどで投資対象を選ぶ際によく言われるのが、

外国株式の投資信託は国内株式の投資信託よりもリターンが高くリスクも高い

ということです。これは本当のことなのでしょうか。本日はいくつかの視点から外国株式と国内株式のリスクリターンを比較してみたいと思います。

実際の投資信託で比較すると?


外国株式と国内株式を比較するにあたって、代表的な指標に沿った運用がされているインデックスファンドを2つ選んで過去1、3、5年のリターンとリスクを並べてみました。

《外国株式》

ニッセイ外国株式インデックスファンド

リターン(年率換算)
1年:56.64% 3年:15.00% 5年:13.14%

リスク(標準偏差)
1年:15.81% 3年:19.48% 5年: 17.11%

《国内株式》

ニッセイTOPIXインデックスファンド

リターン(年率換算)
1年:41.88% 3年:6.72% 5年:9.96%

リスク(標準偏差)
1年:15.51% 3年:17.27% 5年:15.20%

となりました。データはそれぞれ2021年4月26日時点のSBI証券のデータから取ってきております。

これらを見比べてみると、1年間、3年間、5年間すべての期間で外国株式が国内株式よりもリターンとリスクが高いということになりました。外国株式の方がリスクもリターンも高い、という説明は一定の信頼性がありそうです。

将来の見通しのリターンとリスク


上記は過去のデータとなるわけですが、未来の予測ではどうなっているのでしょうか。わたしが良く参考にしているJ.P.モルガン・アセット・マネジメントの今後10~15年の長期市場予測(円ベース)で外国株式(先進国株式 除く日本 為替ヘッジなし)と国内株式(日本大型株式)を見てみると、

先進国株式 除く日本 為替ヘッジなし
リターン:3.40% リスク:19.60%

日本大型株式
リターン:5.10% リスク:17.94%

となっていました。将来の予測リターンでは外国株式よりも日本の方が上回っていることもあるという一例ですね。ただし、リスクは外国株式の方が高くなっています。

この予測が正しかった場合は、外国株式は国内株式よりもリスクが高くリターンも高いというのは絶対ではない、ということになるでしょう。

なぜ外国株式の方がリスクが高い?


さて、個人的にはリターンに関して外国株式が日本株式よりも必ず良いということはない、と考えています。今では国内の株式市場も外国人に広く開放されていますし、その逆に外国の市場で日本人が株式の売買をすることも容易になっているからです。どこかが明らかにリターンが良い市場、ということになればそこに資金が流れ込み株式の価格は上がり期待リターンは下がるはずです。すると、極端に外国株式の方が期待リターンが高いという状態にはならないでしょう。

一方でリスクに関しては外国株式の方が高いというのは明確に理由があるかと思います。それは為替の影響です。日本人が円ベースで外国株式の取引をする場合、当然ながら為替の影響を受けます。ドル高円安、ドル安円高といったものですね。為替というのは結構変動が激しいものなので、それが自然と外国株式のリスクを高めることに繋がるのは納得感があります。なので、基本的には日本株式よりも外国株式の方がリスクは高くなりやすいのではないでしょうか。

ただし、超長期で考えていくとリターンに対するリスクの影響は小さくなっていきます。長期投資が勝ちやすいのは、時間が経つにつれてリスクよりもリターンの影響の方が大きくなっていくからなのですね。長期投資は強い、外国株式の方がリスクが高いのは為替の影響、というところあたりをチェックしておいていただければと思います。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

カテゴリーから記事を探す