金融政策で揺れる市場
2021.3.23

株式会社AWARDの渡邉です。

先週末から日米の中央銀行の政策変更により、株式市場が揺れています。いったいどのような政策変更があったのか、簡単に押さえておきたいと思います。

米国の金融政策


先週開かれた米国のFOMC(連邦公開市場委員会)では低金利政策の継続が発表されました。これだけですと、株式市場に対してはプラスの影響もマイナスの影響もなさそうですが、一点、金融機関などに対する資本規制に変更がありました。

FRB(連邦準備制度理事会)がコロナ禍に対応して導入した、SLR(補完的レバレッジ比率)の基準を緩める特例措置を延長せず、予定どおり3月末で終了すると発表しています。

SLRとは自己資本に対してどれだけ市場の価格変動リスクや特定のリスクにさらされている資産を保有しているか、という割合です。この基準が緩いほど銀行の運営はやりやすくなるイメージとなります。

最近米国では金利の上昇が起こっており、それを好感して銀行株は買われていたのですが、このニュースをきっかけに銀行株は売られることになりました。

日本の金融政策


日本でも同様に低金利政策は継続されていますが、いくつかの変更点がありました。

・10年物国債金利の変動許容幅の拡大

・ETF(上場投資信託)購入方針の変更

などです。10年物国債の金利の変動許容幅は、従来は±0.10%程度だったのが、今後は±0.25%程度となります。これにより金利の上昇を許容することになるのか?と考えた投資家は株式を売ることになったと考えられます。

ETF(上場投資信託)の買い入れについては、原則年間およそ6兆円としていた目安をなくすことを発表しました。定期的に日銀がETFを購入することが市場の安心感に繋がっていた面があるので、株式市場にとってはマイナスとなります。

また日銀は今後の上場投資信託(ETF)の買い入れ対象から日経平均連動型を外し、TOPIX連動型のみとしました。これにより日経平均の価格も下落することになりました。

金融相場後は業績相場へ


日米ともに金融政策の調整に入りつつあります。金融緩和が行われているから、とにかく株価は上昇していく、という局面は終了したといっても良いでしょう。

金融相場が終了すると、そこからは業績の良い会社の株式が買われていく業績相場へと移行していきます。そうした市場の転換点に差し掛かってきているのかもしれませんね。株式市場の変化に要注目です。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

カテゴリーから記事を探す