米株市場の混乱
2021.1.30

株式会社AWARDの渡邉です。

2021年1月29日は株式市場における1月の取引最終日でしたが、大幅なマイナスとなりました。かなり市場が混乱している様子ですが、その理由についてチェックしておきましょう。

投機的な取引の過熱


株式市場が混乱しているのは、米国のロビンフッドという証券会社を通した投機的な取引が大きな要因となりました。Game Stopというビデオゲームの小売りチェーンの株式が、実績を伴わずに急上昇したことを2日前の記事で書きましたが、その急騰のは背景にあるのがロビンフッドという手数料なしで株式の取引ができるアプリで米国で大人気になっていた証券会社での個人投資家の売買でした。

ロビンフッドで取引をする個人投資家のことをロビンフッターと言いますが、このロビンフッターたちがウェブ上の交流サイトで結託して特定の銘柄に群がって株式の売買をする事例が最近増えていました。その結果、Game Stopのように2週間で10倍の価格になるような銘柄が登場してきたわけです。

突然の取引制限


そんなロビンフッドですが、投機的な売買により乱高下していたGame Stopの株式の取引に対して、1月28日に突然の取引制限を行いました。その取引制限によってGame Stopの株式はロビンフッド上では買うことができず売ることしかできない、という状況になりました。

ロビンフッドが取引制限を行ったのは資金繰りの問題が主な要因だったようです。米国では取引が決済されるのは注文の2日後ですが、それまでは証券会社は預託金を清算機関に預ける義務があります。

つまり、売買高が大きくなればなるほど証券会社は大量の資金を清算機関に預け入れる必要がでてくるわけです。個人の投機的売買が大きくなり過ぎたことで、ロビンフッドは預け入れるための資金が逼迫してしまい取引制限に至ったようです。

過熱する市場に注意


取引制限を行ったロビンフッドは、かなり投資家からの評価を落とすことになりました。突然制限がかかるような環境では、安心して証券取引を行うことはできないですよね。米証券取引委員会(SEC)は1月29日、「特定銘柄の取引を妨げた決定を詳しく調査する」と発表しています。

いずれにせよ金融緩和の影響で市場で加熱していることが、このような現象も生んでいると言えます。米国市場ではバブルが起きている、と考えることもできるでしょう。このような現象が起きている時点で、市場が大きく崩れることを警戒するのが良いかもしれませんね。


執筆者:渡邉亮

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