株式会社AWARDの渡邉です。
三箇日も終わり、本日が2021年の大発会となります。株式市場が開き、取引が行われ始めます。2021年は株式市場にとってどのような1年になるのでしょうか。
昨年も振り返りつつ、今年の相場について考えてみましょう。
2020年の日経平均株価は年初の23,000円台から年末の27,000円台へと大きく躍進しました。バブル崩壊後の高値も取り、久々に日本株が世界から注目を浴びるチャンスが来ていると言えます。
これらの背景にあるのは新型コロナウイルスに感染拡大に伴う金融緩和です。市場にあふれたお金が、より高いリターンを求めてリスク資産へと流れ込みました。これは世界中で同様の現象が起きています。
今年の日経平均株価は30,000円台に乗る可能性も十分にあるのでは、という市場関係者の声があります。この予想も今の流れが継続するのであれば十分にあり得ることなのではと思います。
国際通貨基金(IMF)の見通しによれば、世界の経済成長率は下記のように急回復するとされています。
《地域:2020年⇒2021年》
世界:-4.4%⇒+5.2%
先進国:-5.8%⇒+3.9%
新興国・発展途上国:-3.3%⇒+6.0%
このように経済は今年になって大幅に回復すると見られているにも関わらず、金融緩和が終了するといった話はどこからも聞こえてきません。2021年もリスク資産にお金が流れ込み続けるのは規定路線と言えます。
新型コロナウイルスに関しては、変異型が報告されていたり、さらなる感染の拡大も世界では話題になっていますから、IMFの見通しをすべて真に受けるわけにはいきません。しかし、感染拡大に伴ってさらに金融緩和や財政出動が行われるのであれば、それは株式市場にとってはプラスと見て良いでしょう。
こうした株価の上昇の話は自分の生活に関係ない、と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、株価が上昇するときリスク資産を持っている方のお金は増え、そうでない方のお金は増えないことになります。現預金をただ持っていても、お金はほぼ増えないのです。
つまり、株価の上昇局面においては何もリスクをとっていない方が相対的に貧しくなることを意味します。今年はリスクを適切に取っている方とそうでない方の差が開きやすい1年になるとも言えるわけです。
すでに株価は将来の景気回復を見込んで高値圏であるという見方もできるので、今から市場へ参加するのは怖いという方もいるでしょう。そんな方は少額でも良いので市場に参加して動きを観察するようにしてみてください。株式市場は今後も残り続けますし、歴史は繰り返します。新型コロナに伴う今の相場を知っておくことは将来別の相場が来た時にも必ず役に立つからです。
ぜひこのコラムを読んでいる皆様が、適切なリスクを取る1年にしていただければと思います。
こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。