日本国債の行方【経済】
2016.6.12

株式会社AWARDの渡邉です。日本国債の金利がマイナスになっている、ということの意味を皆さんご存知でしょうか?日本国債というのは、日本の政府が発行している債券であり、いわば借金の形となるものです。借金ですので本来お金を貸す側は金利がもらえる事になります。しかし、現在の国債は多くのものがマイナス金利、つまりお金を貸した側が最後まで持ち続けると損をする債券となってしまっています。なぜこのようなことが起きているのでしょうか。

債券の価格と利回りの関係というのは感覚的に理解しにくいものなのですが、少し紹介してみます。多くの場合、債券というのは毎年クーポンと呼ばれる金利がもらえ、満期になるとお金が返ってくるものになります。ここでは満期が10年で毎年5%がもらえる1万円の債券と、満期が5年で毎年10%がもらえる1万円の債券の例で考えて見ましょう。

前者の場合1万円で債券を購入すると毎年500円が貰えます。10年間で5000円の金利を貰って1万円が戻ってくるので1万5000円になりますよね。しかし、例えば残り5年という時に、後者の5年間で毎年10%が貰える債券が発売したとしたらどうでしょう?新しい方を購入すれば毎年1000円が貰えるので、そちらの方がお得なように思えます。すると元々持っていた債券を手放して新しい債券を買おうとする人が出てくるんですね。すると先に発行された債券の人気がなくなり値段が下がることになります。

そして新しく発行される債券の金利が低くなっていくと、この逆の現象が起きることになります。つまり古い債券の方が利率が良いのでそちらの債券の人気が高まり価格が上がっていくんですね。今起きているのはこの現象です。日本国債の金利はどんどん下がっているので、過去に発行された債券の価格が上昇しているのです。

実際に長期国債先物をご覧頂くと価格がどんどん上昇しているのがご覧頂けるのではないでしょうか。

【長期国債先物】
https://goo.gl/7EpDdv
※どんどん価格が上昇している

マイナス金利にも関わらずまだ国債は人気があり購入されていることとなります。利回りがマイナスなのに人気があるというのはなんだか不思議な感じがしますよね。最終的に損する債券ならそもそも誰も買わないのではないか、と。かなり異常な状況ですが、この状況を作り出しているのは日本銀行の金融政策になります。

・日本銀行による国債の買い付け
・日本銀行に対する銀行の預金へのマイナス金利の適応

これらによって最終的に国債は日銀が購入してくれるので損はしない、と考える海外投資家や日本の金融機関がいまだに国債を購入していることになります。しかし、少しずつこの状況で国債を購入し続けるのはリスクであると考え始めた金融機関も出てきているという話もあります。いつまでこの歪んだ状況が続くのか、そしてこの状況が最終的に日本にどのような影響を与えるのか、しっかり考えていく必要があるのではと思います。

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