NTTドコモ完全子会社化
2020.9.29

株式会社AWARDの渡邉です。

NTTドコモ(ドコモ)といえば携帯キャリア大手3社の中でもTOPシェアを誇る巨大企業です。NTTの子会社でありながら、その時価総額は親会社である日本電信電話(NTT)を超えるという超巨大な企業となります。

そんなドコモを、NTTが完全子会社化するというニュースが出てきました。本日はドコモの完全子会社化についてご紹介したいと思います。

時価総額を比較すると?


NTTとドコモの昨日の終値時点での時価総額を見てみると、

NTT:8兆9,562億円

ドコモ:8兆9,594億円

となっています。ほぼ同じくらいの時価総額ですが、ドコモがわずかに上回っているような状況です。ただし、この2社の関係で言うと、ドコモの株式のうち66.2%をNTTが持っており、もともとNTTがドコモの大株主であり親会社という関係性でした。

ちなみにソフトバンクグループの場合ですと、携帯子会社であるソフトバンクの株式のうち66.4%を親会社であるソフトバンクグループが持っています。ほぼNTTと同じような関係性ですね。2018年12月に子会社であるソフトバンクが上場したのは記憶に新しいのではと思います。

なぜ完全子会社化?


今回NTTがドコモを完全子会社化するのは、菅義偉首相が掲げる携帯電話料金の値下げも見据た上での経営の効率化を目指したものだとのことです。グループ一体で5GやIoTといった分野への投資を勧めるといったことも報じられています。なおNTTの株を30%超持っている大株主は財務大臣(財務省)ですから、当然国の意向が強く働いていると言えるでしょう。

元々昨今では親子上場の是非は話題になることが多い状況でした。親会社と子会社が両方とも上場している場合、それぞれの株主は利益相反の関係に陥ります。親会社の株式を保有している人は、子会社が利益を最優先し配当をたくさん出すことが自分の利益に繋がりやすいのに対して、子会社の株式を保有している方は子会社自体が成長のために資金を使って企業価値を高めてくれる方が利益を出しやすかったりするのが、一つの例となるかと思います。

完全子会社はどう評価される?


今回の完全子会社化には、NTTがドコモの株式を33.8%取得する必要があります。単純計算で3兆円程度の資金が必要です。実際には現在ドコモの株を保有している株主から市場外で買い集めるために市場の価格に色をつける必要がありますから、4兆円程度の資金が必要なのではと言われています。

現在NTTが保有している現金は1兆円程度とのことですから、ドコモの株式を取得する資金のうち多くは銀行等からの借入れで賄うものと考えられます。NTTは負債を増やしてでもドコモを完全子会社化するのが将来のために良いと考えているということですね。

個人的にはこの報道でNTTの株価がどう変化するのかとても興味深いところです。かなり驚きのニュースですが、NTTの株主たちがドコモの完全子会社化を良い経営判断と見なすのかどうか、正直なところわかりません。ドコモの株式は色をつけた買取価格が提示されることを見越して上がる可能性が非常に高いでしょう。

本日の市場で反応が出てくると思いますので、観察してみたいと思います。

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