公募増資とは?
2020.9.26

株式会社AWARDの渡邉です。

ANAが公募増資という手法によって、2,000億円の資金調達を検討しているというニュースが流れました。コロナ禍で業績の低迷が確実な中、資金に余裕を持たせる目的での資金調達とのことです。

このニュースを受け、ANAの株価は夜間の取引市場で4%程度下落しました。資金調達を行う事自体はわるいことではないように思いますが、なぜ株価は下落したのでしょうか?

企業の資金調達方法


公募増資で株価が下がる理由については、企業の資金調達の方法について大まかに理解しておくと分かりやすいかと思います。企業の資金調達の方法は、

デットファイナンス…銀行借入や社債発行などにより資金調達すること

エクイティファイナンス…株式を発行することにより資金調達をすること

に分かれます。前者は住宅ローンなどと同じく金融機関などからお金を借りる方法なので、イメージしやすいのではないでしょうか。

それぞれのメリット・デメリット


この2つの資金調達方法にはそれぞれメリット・デメリットがあります。

【デットファイナンス】

メリット…経営権の希薄化が起こらない

デメリット…金利を払う必要がある、調達した資金はいずれ返さなくてはいけない

【エクイティファイナンス】

メリット…金利を払う必要がない、返さなくても良いお金を調達できる

デメリット…経営権が希薄化する

といった感じで覚えておけば良いでしょう。デットファイナンスは株式を発行せずにお金を借りるため、金利を払えば調達した資金を活用することができます。エクイティファイナンスの場合は、新たに株式を発行して資金を集めることで、経営権の希薄化が起こります。ただし、ここで調達したお金は資本金となるため、将来に渡って返さなくて良いお金となるのです。

ANAの株価が下がったのは?


今回ANAが実施を検討しているのはエクイティファイナンスの一種である公募増資という方法です。新規に株式を発行して、それを買ってくれる投資家を公募するという方法ですね。これにより、発行済みの株式は希薄化し1株あたりの権利が小さくなることになります。現在ANAの時価総額は9,400億円程度。この時価総額で2,000億円分の株式を発行するとなれば、1株あたりの権利はかなり小さくなります。

そのためニュースが出た時点で株価が下がったのは当然のことだったというわけですね。金融の仕組みがわかるとニュースが株価に与える影響なども予想しやすくなります。ちょっと難しく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、株式投資をしている方はぜひ押さえておきましょう。

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