米国の8月雇用統計
2020.9.5

株式会社AWARDの渡邉です。

昨日は米国で雇用統計が発表されました。今回は米国の経済状況を最もよく反映しているという米国の雇用統計の結果についてご紹介させていただきます。

失業率は10%を切ることに


新型コロナウイルスの感染拡大は世界中で猛威を奮い、経済にも酷いダメージを与えました。米国においてもそれは例外ではなく、外出制限や移動の制限が課せられた₄月には、米国の失業率は戦後最悪の14.7%まで悪化しました。ちなみに2月の失業率は3.5%と戦後でも最も良いとされる水準でしたので、わずか2ヶ月の間に信じられないほどの方が職を失ったことがわかります。

昨日発表されたのは8月の雇用統計でしたが、失業率は8.4%となり5カ月ぶりに10%を下回ることになりました。今年に入ってからの失業率の推移を見てみると、

1月:3.6%

2月:3.5%

3月:3.8%

4月:14.7%

5月:13.3%

6月:11.1%

7月:10.2%

8月:8.4%

となっています。4月のピークからはなだらかに失業率が低下していることが見て取れるかと思います。ただし、失業率の算出の際には職探しをあきらめた方は含まれないため、この失業率の数字以上に生活が苦しい方は増えている可能性があります。米国の労働力人口は1年前から300万人も減少しています。

懸念点と今後の回復の課題


順調に数字上は改善している失業率ですが、今後失業増の第2波が起こる懸念もあるようです。11月の大統領選に向けて共和党と民主党は対立を深めており、追加の経済対策の成立が滞っています。中小企業の給与を補填する特例措置の申請期限も切れており、航空会社への雇用支援策なども9月末に期限が切れることになります。ここにきて雇用の削減を発表する大企業も相次いでおり、失業者数がまた増加する可能性は十分にありそうです。

まだまだ新型コロナウイルスの爪痕は大きく、以前の経済状況を取り戻すのには時間がかかるでしょう。なお、雇用統計の結果が出た後に始まった米国市場では一時株価が大きく下落しました。その後持ち直しましたが、実態経済と株価が乖離している様子も見られ、なかなか難しい状況となっています。大統領選を通過してその後に市場が安定するまではしばらく不安定な相場が続きそうです。

カテゴリーから記事を探す