米国株 大幅調整
2020.9.4

株式会社AWARDの渡邉です。

米国の株式市場が、昨日大幅な調整となりました。NYダウの価格は一時1,000ドル以上の急落をしました。この下落は一時的な調整にとどまるものなのでしょうか。本日はそのあたりのことについてご紹介させていただきます。

上院と下院のギャップ


今回の下落に関しては大きな材料があったというようには報道はされていません。ただ、米国の経済対策について共和党の考えと民主党の考えにかなり乖離があり、米国民に対する様々な給付が送れるリスクは高まっています。

現在米国の議会は下院が民主党で上院が共和党というねじれのある状態にあります。そして、民主党は追加景気対策として3.5兆ドルの追加景気支援を下院で可決していますが、上院の共和党の対案は0.5兆ドルというというかなりの開きがある内容となっています。

民主党、共和党の両者に間にあるギャップは大きく、追加景気対策の実施が遅れる可能性は高いです。すると、現在行われている失業保険の上乗せ手当や、予定されていた見舞金の支給等もお預けになってしまうことになります。こうなってくると、米国の景気はつまずく可能性がでてきます。

ITバブルに似ている?


そして、こうした景気のつまづきの可能性とともに、もともと株価は過熱気味だったというのが、今回の大幅調整の原因と考えられます。Zoom、Apple、FacebookなどのIT株や、電気自動車のTeslaなどが急激に上昇しているのは、こちらのコラムでも取り上げてきましたが、それらの株価の上昇が早すぎたというのはあるかと思います。実際に生み出されている利益に対してはかなりな高値がついている状態ですので、株価が下がるのはさほど違和感はないと言えます。

ちなみにこうした将来に対する希望で非常に高い価格が株式に対してつくというのは、2000年前後のITバブル期にも起こったことでもあります。NASDAQ100というIT株が多く含まれる指数はITバブルのピークとなった2000年3月24日には4800ポイントを超えましたが、ITバブル崩壊後の2002年10月には一時期800ポイントを下回りました。つまり、バブル崩壊でIT株全体が大幅に暴落したということになります。

なお、ITバブルの時には、まだ実績や実力が不足しているIT株に異常な高値がついていたというのがありました。今回の株式の値上がりでは力のあるメガIT企業を中心にお金が集まっている傾向が見られ、当時ほどの株価の暴落はないと考えられます。が、それでもなにが起こるかわからない、という気持ちは持っておくのが良いかもしれません。

ピンチの中にチャンスはある


さて、株式投資をしている方にとっては不安になるような話ですが、ITバブルの崩壊も、その後のリーマンショックも乗り越えて、今の経済状況や株式市場があります。結局のところ株式は最後には上がる仕組みになっていますので、今購入するのが悪いわけでは全くありませんし、現在保有している株式や投資信託をむやみに手放すこともお勧めは致しません。

ただ、ここ数か月で見れば11月の米国大統領選も控え、株価が荒れる可能性はあります。そのため、良いタイミングで株式や投資信託を購入できると、現在よりもかなりお得となることは十分にあり得る話です。下落は怖いと感じる方が多いと思いますが、裏返せば投資のチャンスでもあります。投資をしている方はここから大統領選後にかけての株価の値動きに注目していただければと思います。

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