株式会社AWARDの渡邉です。
多くの方が実践し始めている積立投資。日本でも『つみたてNISA』『iDeCo』といった制度ができ、積立投資の認知度は上がってきています。
しかし、積立投資は人気がある投資方法ではありますが、絶対的な投資方法というわけではありません。本日はそのあたりについてご紹介させていただきたいと思います。
積立投資のメリットというとどんな点が挙げられるでしょうか。
・時間分散ができる
・値下がりしたときの心理的負荷が少ない
・手元にお金がなくても始められる
などが挙げられるかと思います。時間分散に関してはドルコスト平均法といった言葉で語られることもあります。例えば毎月一定額の投資信託を購入すると、割高なときには少ない口数の購入で、割安なときには多くの口数を購入することができます。投資対象の価格というのは変動するものですから、分散して投資を行うことで極端に割高なときにまとめて投資商品を購入することを避けることができます。
また積立投資をしている場合、値下がりしたときには投資対象を多く買えることになるため、心理的な負荷が少なくなるというメリットもあります。むしろ値下がりを歓迎するような心理になる方もいらっしゃるかもしれません。
そして、少額から始められる積立投資は、今手元にお金がなかったとしても、投資を始めることが可能です。そのため、初めて資産運用に取り組むといった方にとっては、とてもお勧めの方法であると言えます。
積立投資のデメリットは実はメリットの裏返しであり、
・機会損失が生まれる
・値上がりの恩恵を受けにくい
・資金効率が悪い
などが挙げられます。機会損失が生まれるというのは、手元に大きな現預金がすでにある場合に、投資で利益を得る機会を失っているという意味です。積立投資では一定額毎の現預金を投資にまわしていくことになるわけですが、すべての資金を投資にまわすまでに時間がかかることになります。すると本来は恩恵を受けられたはずの価格の上昇の恩恵を得ることができないことになります。
実際のところ右肩上がりの相場ですと、同じ金額を一括投資するのと積立投資するのでは一括投資する方が利益が大きくなります。これは過去の相場でシミュレーションしても実証することができます。すでに手元にまとまったお金がある方は、一括投資も検討するのが良いでしょう。
メリットもデメリットもある積立投資ですが、現在収入がある方は基本的に積立投資は実施しても良いのではないかと思います。なぜならば収入はフローで入ってくるものですので、そこで得られたお金を投資にまわしていくことを考えると、一定額貯まってから一括投資するよりも、コツコツ積立投資をしていった方が効率も良くなるからです。
今手元にあるお金は分散させて一括投資、月々収入として入ってくるお金は積立投資、というのが合理的な投資方法と言えるかと思います。ご自身の感覚にあった投資をぜひ意識していただければと思います。
こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。