日本で香港人材を誘致?
2020.8.1

株式会社AWARDの渡邉です。

7月1日から国家安全維持法が施行された香港。この法律によって1国2制度として長らく独特の地位を保っていた香港の中国色が強まりました。今後香港から人材が流出する可能性はあるのですが、日本でも受け入れ態勢を一部で整えたようです。

香港といえば


香港と言えばグルメなどのイメージが強いかもしれませんが、金融関係の方からすると世界有数の金融センターという位置づけで考えている方が多いでしょう。世界中の金融機関が集まっており、中国マネーの出入口としても長らく機能していた国でした。証券取引所も勿論存在しており、世界的に見ても規模の大きな証券取引所となっています。香港へ行って投資をしたことがあるという方も、多いかもしれません。

こうした香港の金融センターとしての地位は、元々金融で有名だったイギリスの制度が1国2制度として残っていたというのが大きく影響しています。1997年にイギリスから中国に返還されるまで、長らく香港はイギリスに帰属している状態でした。返還後50年後である2047年までは元々の制度も残り続ける1国2制度が維持されるとされてことが、香港の金融センターの地位をより高めていたのです。

人材の流出懸念も


7月1日に施工された国家安全維持法のもとでは、1国2制度自体がなくなったわけではありませんが、香港における中国政府の影響力がかなり高まることになりました。香港の方は、自分が香港人であると言うことをかなり意識していることが多いです。今後、香港の会社や人材が、他国へと流出していく傾向は強まると考えられていました。

そうした人材を誘致するという意味もあると思いますが、日本で香港の投資ファンドを受け入れる新たな仕組みができたとのことです。大規模なデモなどで香港でのファンド業務の継続が難しい場合、最短3日で日本を一時的な退避先とすることが、可能となりました。本来は日本での投資ファンドの活動のための申請は最短で6ヶ月くらいかかるものだったのが、最短3日でできるようになるというのは喜ばしいことですし、香港のファンドが日本に来ることは日本の金融レベルの底上げにもつながるのではないでしょうか。

外国人も働きやすい環境か?


さて、こうした法整備が短い期間でなされたのはとても喜ばしいことだと思います。一方で香港の百戦錬磨のファンドとファンドの人材が退避先として日本を選ぶのか?というのは疑問があります。東証証券取引所は実際かなり大きな取引所ですし、日本人の個人金融資産は相当な規模です。しかし、働きやすさの点からは、シンガポールなどの方が香港からの移動先では選ばれそうに思います。

優秀な人材を呼び込むためには、法律だけでなく環境も大切ですよね。ぜひ政府には日本を金融センターとして存在感を示せるように頑張ってほしいと思います。

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