外貨建て保険の今
2020.6.27

株式会社AWARDの渡邉です。

外貨建て保険というと日本円の金利の低迷を受けて長らく保険業界で人気のある商品でした。しかし、コロナショックを境にその状況は変わってきています。

外貨建て保険の魅力は?


外貨建て保険がもともと持っていた魅力は、金利の高さと価格の安さでした。保険というのは保険会社が保険料を預り、それを運用することによって保険金や解約返戻金を準備しています。運用に使われるのは安全性の高い債券が多いのですが、日本円建ての債券の利率はゼロ付近に長らく低迷していましたが、米ドル建ての債券は2~3%の利回りが確保できていました。

外貨建ての保険は金利が高い分だけ運用効率が良く、同じ保障額を作るのにかかる保険料が小さくて済んだり、解約返戻金や満期保険金の増え方が良いというのが長く続いてきた状況でした。この状況を一変させたのが、コロナショックの対応として行われた利下げです。

金融危機に備えるための利下げ


金融危機に備えるため、米国の米連邦準備理事会(FRB)は3月に緊急利下げを行い、政策金利をほぼゼロに引き下げました。これにより、米ドル建ての債券の金利も大幅に低下することになりました。こうした状況を受け、日系生保最大手の日本生命などは、外貨建て保険の一部を3月16日から販売を休止していました。

現在では日本生命もほとんどの外貨建ての商品の販売を再開していますが、金利は概ね年1%を割り込む状態になっています。運用に使う米ドル建ての債券などの金利が下がっているため、それが反映されているということになります。

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外貨建ての保険を利用する場合にはそもそも目的をはっきりさせることが必要かと思います。金利が下がっているから価値がない、と考えるというよりは、なぜそもそも外貨建ての保険を利用することを考えていたのかが大事でしょう。手軽に外貨を持つというところを重視していたのであれば、その目的に対する価値は金利が下がってもさほど変わってはいないでしょう。

また資産運用を目的にするのであれば、そもそも外貨建ての保険を活用するのは最善の手ではない可能性が高いです。安全性を重視する場合でも保険会社が運用で利用しているような外貨建ての債券をETFなどを通して購入した方が良いですし、よりリスクを取れるのであれば株式などを含んだ投資信託を利用した方が期待されるリターンは大きくなるでしょう。

状況は変われども私たちが考えるのは、目的と手段が一致しているか、というところかと思います。ぜひ金融商品を購入する際には、目的と手段が一致しているかについて確認してみてください。

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