日経平均21000円回復

資産運用

株式会社AWARDの渡邉です。

昨日の株式市場では日経平均株価が21,000円を回復しました。実体経済はまだまだ回復していないと考えられますが、なぜ株価は急激に上昇しているのでしょうか。

経済の回復に向けた期待


昨日の日経平均株価の終値は21,271.17円と3月6日以来の株価をつけました。ちなみに今回のコロナの影響で最も下落していたのは、3月19日の16,552.83円という終値のときでしたらから、そのときから比べると28.5%ほど回復していることになります。

緊急事態宣言が解除されたことや、ワクチンの開発期待などが主な上昇の要因だと考えられますが、実体経済とはかなりかけ離れた値動きを見せているように思います。

財政支出と金融緩和


今回のコロナへの経済対策として、政府は多額の財政支出を行うことを決めています。また日銀もETFを通して株式の購入を進めており、金融緩和も大胆に行われています。こうした傾向は各国に見られ、世界中の国々がコロナの影響を最小限に食い止めるために市中にお金を供給している状況です。

現在の株高は、そうした市中に流れ出てきたお金が集まってきた結果であるとも言えるかもしれません。手元に使いきれないお金があれば、それは株式や不動産などに向かいやすくなります。明らかに企業の業績はしばらく苦戦しそうにも関わらず株式が買われているのは、余ったお金があるところにはあるというのが一つの理由と考えられそうです。

二番底はあるか?


現在は株式市場的には、実体経済を反映していないバブルの初動のような動きを見せていると感じています。相場の世界には二番底という言葉がありますが、今回のコロナの影響を受けた次の下落はあるのでしょうか。これは誰にもわかりませんが、個人的にはあるのではないか、という考えを持っています。企業の業績が期待されているようなスピードでは回復できない、というのが明らかになると株価は下落するのではないか、という仮説です。

しかし、緩和されて市中にお金が有り余っている状態も考慮すると、適正な価格に株価が調整されることなく上昇を続ける可能性も十分にありそうです。いずれにせよ、超長期的には株価は上昇していくものなので、じっくり構えている方にとってはあまり関係ないと思いますが、比較的に短いスパンでの投資を考えている方はぜひ仮説を立ててみていただければと思います。


執筆者:渡邉亮

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