株式会社AWARDの渡邉です。
皆さんは資産運用の4%ルールというのをご存知でしょうか。こちらはセミリタイアをするために目安にすると良いとされるルールとなります。本日は4%ルールの意味について見ていきましょう。
4%にはいくつかの意味があります。1つは資産運用によって目指すべきリターンとしての数値、もう1つはセミリタイアするにあたって守るべき支出のルールです。
フランスの経済学者であるトマ・ピケティ氏が書いた21世紀の資本という本があります。この本の中では資本収益率と労働収益率の過去の推移などの研究結果が書かれてあります。資本収益率とは資産を不動産や株式などに投資して得られるリターンのこととなりますが、こちらの数値は過去から現代にいたるまで概ね4~5%程度で推移しています。
こうしたことから見ても、資産運用に普通に取り組んだ際に目指すべき一つの数値が年間4%のリターンということになるかと思います。
そして、この4%というリターンを目指すとともに、セミリタイアを目指す際には支出をコントロールすることが非常に大切です。
例えば資産が5,000万円あったとするならば、そこから年間4%のリターンが得られた場合の資本収益は200万円となります。このリターンが毎年生み出されるというように考えると、毎年の支出を200万円以下に抑えることができれば、資産から生み出される収入だけで生活が可能となり、セミリタイアを達成することができます。
逆に考えれば年間の支出額がわかればそれを4%で割ることでセミリタイアに必要な資産額を算出することもできます。年間300万円があれば生活を送れるという方であれば、
300万円÷4%=7,500万円
となり、7,500万円の資産があれば概ねセミリタイアを達成できそうだ、ということが分かるわけです。
こちらの4%ルールは海外でここ10年ほどで流行ってきているFIREという考え方に基づいているものになります。FIREとはFinancial Independence, Retire Earlyという英語の頭文字を取ったもので、経済的自立と早期退職という意味になります。資産運用の力を理解していると運用益によるセミリタイアというのも現実のものになる、ということですね。
必ずしも早期リアイアを誰しもが目指す必要はありませんが、こうした考え方を知っておくことで将来の不安などを軽減することは可能なのではないでしょうか。リタイアに必要な金額の半分を貯めて資産運用することができれば、それは労働収益への依存を半分にできたことを意味することになります。ぜひ参考にしてみてください。
こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。