株式会社AWARDです。
株式市場という数字で表される世界では、世界における日本の割合をみることが比較的やりやすいと言えます。世界の株式の時価総額と比べて、日本の株式市場の大きさはどの程度あるのでしょうか。
浮動株時価総額とは
株式の時価総額は、
株式の時価総額=株価×発行済株式数
という式で求めることができます。これは純粋な時価総額ですが、浮動株時価総額と言われるものもあります。こちらについては浮動株について先に知っておく必要がありますが、こちらは「実際に市場で売買される可能性の高い株式」のことになります。
実際に市場で売買される可能性が高い株式というのは、「上場株式から、大株主の保有株など市場で売買される可能性が低い固定的所有株を除いたもの」 のことを指します。企業間で株式を持ち合った場合、その株式は市場での売買はほぼ行われませんので、浮動株からは除かれることになります。
浮動株時価総額で見ると
さて、それでは2019年12月末における世界の株式の時価総額の比率を見てみましょう。データは米国の金融サービス企業であるMSCIのものを利用し、日本と日本を除いた先進国と新興国でわけて比率をみています。
すると、
日本:日本を除いた先進国:新興国
=7.2:80.6:12.2
となっていました。つまり世界における日本の株式市場というのは7.2%を占めるということですね。この数字を見て大きいと感じるか小さいと感じるかは人それぞれだと思いますが、普段日本株だけに投資しているという方は、外に目を向けるとかなり広い世界が広がっていることを感じていただけるかと思います。
日本にいるわたしたちの投資先
さて、こうした割合を知っていると、日本だけに投資する必要はない、というのを改めて感じることができるのではないでしょうか。仮に世界全体に時価総額の割合と同じになるように投資をするとするならば、日本の占める割合は7.2%になるわけです。
日本の株式市場も割安さで言うと魅力的な市場ですが、すでにわたしたちが日本に住んでいて日本でお金を稼いでいることを考えると、投資先はすべて日本以外というのも正当化されるかもしれません。
浮動株時価総額でみると日本が世界に占める割合は10%未満というのは、市場全体を俯瞰してみる一つの数字として知っておいていただければと思います。