証券手数料の無料化
2019.12.3

株式会社AWARDです。

おはようございます。今証券業界に大きな波が来ているのをご存知でしょうか。それは『手数料無料化』という波になります。投資をするのに手数料がかからない時代がやってくる、ということになりそうですが、いったいなぜそのようなことが起こりつつあるのかチェックしておきましょう。

米国から始まった手数料無料化


米国で株式の売買手数料無料を実現したのは、2013年設立のロビンフッド・マーケッツが先駆けとなっています。比較的若い40歳以下の世代の利用者を600万人以上抱える証券会社です。手数料無料の証券会社というビジネスモデルは画期的だったため、巨額の資金をベンチャーキャピタルから調達することにも成功しています。現在の企業価値は76億ドルと米国を代表するユニコーン(巨大な企業価値を持つ未上場企業)になっています。

こうしたロビンフッド・マーケッツの成功を見て、オンライン証券大手チャールズ・シュワブも今年の10月7日にインターネットを通じた株式、上場投資信託(ETF)、オプションの売買手数料を撤廃しています。同業他社も追随することになったため、米国は一気にゼロ手数料時代に突入しました。

国内証券の場合


こうした証券手数料の無料化の背景には証券会社の利益を得る仕組みの変化があります。例えば上記のチャールズ・シュワブの場合、収益の58%は自社のお金を運用して得られる金融収益となっています。また次に大きな収益は、投資信託などを預かることによって得られる顧客資産からの収益で32%となっています。つまり収益の90%は売買手数料以外だったということになります。

しかし、日本のSBI証券や楽天証券の場合はこうした収益の割合が50%に届きません。まだ顧客の売買手数料による収益が50%以上を占めており、米国のように売買手数料を完全撤廃するのにはややハードルがありそうです。

そんな状況ではありますが、SBI証券は3年後には売買手数料の撤廃を目指していることを表明しており、カブドットコム証券は来年度中にも現物株式の売買手数料の撤廃を目指しているとのことです。この流れが日本の証券業界の常識もガラッと変えていく可能性があります。

新興証券の挑戦も


なお、新興証券であるスマートプラスはすでに株式の売買手数料の無料化を実現しています。詳しい仕組みは省きますが、証券市場の隙間をついて従来かかる手数料をゼロにして別のところからの収益を上げることに挑戦している証券会社となります。

群雄割拠の証券業界ですが、生き残りをかけて従来にない工夫が求められる時代と言えそうです。投資家にとってはプラスの変化が起こってきていると考えて良いのではないでしょうか。

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