株式会社AWARDです。
従業員の方がもらう年収と、株主のもらう配当と比べると、どちらの方が伸びていきやすいと思いますか?こんな疑問に対して、昨晩の日経電子版の記事が答えてくれています。
配当の方が伸びやすい?
日本経済新聞社の集計によると、上場企業の社員の平均年収は2018年度は692万円だったとのことです。平均年収は12年度から見ると6年連続で伸びており、年率換算では1%ほどの成長が確認できたとのことです。一方で、同じ期間における企業の純利益の伸び率は年率12%で、配当総額も同じく年率12%成長していたとのことです。
平均年収が上がっているのは良いのですが、企業の業績は平均で年に12%も成長していたわけです。その成長の反映のされ方はとても弱いと言えるのではないでしょうか。
資本主義の仕組みとは
企業が業績を伸ばせば、当然従業員に対して還元されるべきだ、と考える方は多いかもしれません。しかし、資本主義のルールにおいては必ずしもその考え方は正しいとは言えません。なぜならば、株式会社の保有するお金や株式会社が出す利益は、株主に帰属するものとされているからです。
この考え方を知っていると、株主に対する配当が企業の業績に連動して増えているのは納得のいくところです。純利益の伸び率と同じだけ配当の総額が伸びたのは当然のことだと言えるでしょう。
労働者側に立つか資本家側に立つか
企業業績に対して従業員の年収があまり上がらず、株主のもらう配当総額が上がっているというのは、資本主義の仕組みについて深く理解するのにはとても良い材料です。皆さんは労働者側と資本家側どちらに立ちたいと思いますか?
資本主義社会でお金が集まってくるのは、基本的には資本家側になります。経済的に豊かな人生を送るためには、資本家側に立つという意識を持たなくてはなりません。そして、この資本家側に立つためには、投資をして自身の持つ資本を活かしていくことが必要だということですね。
労働者側に立っている間は、企業がいくら業績を上げたとしても、その恩恵を受けるのは容易なことではありません。ぜひ自身の資本主義社会におけるポジションについて考えてみてはいかがでしょうか。