ノーベル財団の運用
2019.10.7

株式会社AWARDです。

今年もノーベル賞の季節がやってきました。物理学、化学、生理学・医学、文学、平和および経済学の「5分野+1分野」で顕著な功績を残した人物に贈られる賞で、ダイナマイトの発明で有名なアルフレッド・ノーベルの遺言とその遺産に基づいて運営されています。

賞金はどこから出ている?


さて、ノーベル賞の授賞者には各分野ごとに900万スウェーデンクローネが贈られます。1スウェーデンクローネは現在10.84円ほどですので、日本円の価値にして9,756万円ほどが賞金として名誉とともに贈られることになります。6分野ありますから、賞金の総額は約6億円ですね。

しかし、ノーベル賞は1901年から始まった賞です。毎年大きなお金を賞金として出していたのではいつか資金が枯渇してしまうのでは?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。けれども実際にはそんなことはありません。ノーベル賞の持続を支えているのは資産運用の力なのです。

目標利回りは3.5%


ノーベル賞を運営しているノーベル財団が保有する基金は、2018年末時点で43億3800万スウェーデンクローネとなっています。日本円にして約470億円ほどですね。これに対してノーベル財団では毎年の運用利回りの目標をインフレ等を調整した上で3.5%以上に設定しています。この利回りで運用すると、

470億円×3.5%≒16.5億円

ほどの運用益がでることになります。すると、ノーベル賞の賞金や、授賞式の経費や毎年の広報に使う金額を賄うことができるわけです。大きな金額があるからこそ、資産運用の力で継続して賞を運営できるようになっているのですね。

資産運用のルールは?


ちなみに現在のノーベル財団の運用のルールを見てみると、

株式:55%
(-15%~+10%)

債券:10%
(-10%~+45%)

不動産:10%
(-10%~+10%)

オルタナティブ:25%
(-20%~+20%)

となっています。カッコ内は許容される幅になるので、かなり自由度の高い運用が可能になっていますね。ちなみに現在の運用ですと、株式の割合は50%を切っており、ヘッジファンドなどのオルタナティブの割合が30%ほどになっています。

長期投資の一例として


100年以上続くノーベル賞も資産運用の力を上手に使っていることが分かると、わたしたちも長期的な視野での資産運用に取り組みやすくなるのではないでしょうか。年金基金も、保険会社などの機関投資家も、海外の大学も、みな資産運用の力を使って組織の運営を行っています。運用のプロが行う資産運用ですから、わたしたちが自分のお金を運用する上でも参考になるかと思います。

そんな視点でノーベル賞のニュースを見てみるのも面白いかもしれませんね。

カテゴリーから記事を探す