バフェット氏円債発行
2019.9.8

株式会社AWARDです。

企業がお金を調達する仕組みの一つに債券の発行があります。本日はバフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが新たに発行した円建て社債についてご紹介したいと思います。

世界の基軸通貨は米ドル


一般的に海外の企業が社債で資金を調達する際には米ドルが多く使われます。世界で最も多く使われている通貨ですし、世界一の経済大国である米国の通貨ですので安心度も高いからです。日本の企業、例えばトヨタや三菱UFJなども米ドル建ての社債を発行しています。

そんな中でバークシャー・ハサウェイは、なぜ円建ての社債を発行したのでしょうか。バークシャー・ハサウェイは投資会社としての顔や、様々な企業を傘下につける持ち株会社の顔や、世界最大の損害保険会社としての顔を持っています。米国の企業ですから、一般的には米ドル建ての債券を発行するのが良さそうですが、今回発行する社債は日本円建てとなりました。

低金利での資金調達


今回バークシャー・ハサウェイが発行する社債は、合計4300億円。海外企業が発行する円建て債としては過去最大の発行額となるそうです。発行する社債の種類は、5年、7年、10年、15年、20年、30年の6本で、10年債の発行額が最も多く表面利率は0.44%となっています。9月7日時点で日本の国債の10年ものの金利は-0.244%となっていますから、今回発行された社債の金利はわるくはないでしょう。

機関投資家が債券を購入する際には、格付け会社がつける信用格付けを重視します。この点において、バークシャーの信用格付けは「ダブルA」(米S&Pグローバル・レーティング)となっており、トヨタ自動車(同ダブルAマイナス)より高くなっているため、国内外の安全な債券を求める機関投資家から多くの需要を集めたようです。

円建て債の意味


さて、上記は表向きの話ですが、バークシャーが円建て債を発行した裏の意味についても考えてみましょう。もしかするとですが、バークシャー・ハサウェイ、ひいてはバフェット氏は将来的に円の価値が下がると考えているのかもしれません。

今回発行された債券は最大で30年ものまでありましたが、そのときに日本の財政がわるくなっており日本円の価値が半分になっていたとしたら、半分の額の外貨を日本円に換えることで社債の償還を行うことができてしまうのです。つまり日本円の価値が下がると見越しているのであれば、日本円建ての長期債を発行するのはお得な可能性が高いということになります。

バークシャー・ハサウェイの持つ資産はほとんどがドル建ての資産であり、あえて日本円での起債に踏み切ったのは深読みするとそんな意味もあるのではないでしょうか。今後もしかしたら海外の有名企業の円建て社債の起債が増えてくるかもしれませんね。

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