現在価値に着目を
2019.6.13

株式会社AWARDです。

前回のコラムでは今のお金の方が将来のお金よりも価値が高い、という現在価値についてのお話をさせていただきました。この考え方が具体的に活きる場面について本日は考えてみましょう。

現在価値についての詳しい話は、前回のこちらのコラムをご覧ください。

『今のお金と将来のお金』

家の頭金は?


例えば家の頭金。いくらの頭金を入れると金利が総額でいくら減るからお得だ、というような話があります。しかし、実際にはその恩恵を受けるのは、住宅ローンの支払いが発生したときですので、将来の支払いのタイミングです。そのときのお金の価値は、今よりも小さいことになります。どうしても、こうした現在価値というのは考えずに単純な総額で考えてしまうことが多いかと思います。しかし、実際には今入れる頭金は割引されない現在価値となるわけですので、将来のお金よりも価値は高いわけです。

最近ですと住宅ローンの金利はかなり低い水準でとどまっています。そのため、頭金を入れる効果は昔ほどはでてきません。割引率をいくつで考えるかにもよりますが、金利が低い間、例えば1%を切っている金利で住宅ローンを借りれているような場合は、頭金を入れたり、ローンの繰上げ返済をすることは現在価値の考え方からすると損ということになるかと思います。ただし、頭金を入れたり、繰上げ返済をすることで借入金が減っていくというのは、数字だけでは表せない安心感を感じる方もいらっしゃることでしょう。

保険の返戻金


また保険についても、現在価値の考え方を導入すると、冷静に支払う価値を考えられるケースは多いかと思います。例えば30年間保険料を支払った結果、解約返戻金が100%で返ってくる保険があったとしましょう。なんとなく払った額が全部戻ってくるから、貯金として考えれば良いや、と考えがちですが、将来もらえるお金は現在のお金の価値より低いわけです。そうなると100%戻ってくるというのはあくまでも数字上の話で、価値は減ってしまっていることになります。。

一時払いの保険なども、今大きなお金をまとめて支払って、将来すこしだけふえて戻ってくるという保険の場合、将来戻ってくるお金を現在価値に直すと決してお得ではない、と気づくこともあるかと思います。もちろん保険には保障がついているため、返戻金だけで現在価値を見るのはナンセンスですが、こうした考え方は知っておいても良いかと思います。

成長しないことは後退である


さて、ここまでは金融商品の事例を出しましたが、自身の給料に関してはどうでしょうか。仮に給料が将来も変わらない職場があったとしましょう。現在のお金の方が将来のお金よりも価値が高いのですから、今の給料よりも将来の給料の価値は小さくなるわけです。

『現状維持では、後退するばかりである』というウォルト・ディズニー氏の言葉があります。現状に満足せずに自身の給料の向上や生活の向上を目指していかないと、実はそれは後退なのかもしれません。現在価値の考え方は数字で将来のお金の価値を現在のお金の価値に直すものですが、現状に満足することが後退することだ、という言葉と一致する部分があるところに面白さを感じました。すこし難しい概念ですが、そういう考え方があるんだな、という感覚で捉えていただければと思います。

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