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富裕層の定義というのは、一般的には1億円以上や100万ドル以上(今の為替レートで1億900万円ほど)を持っている方や世帯のようです。そうした富裕層の方々はどんな投資をしているのでしょうか。お金をたくさん持っている方の行動は、多くの方にとって参考になるものなはずです。
日本の富裕層の数
世界有数の金融機関であるクレディ・スイスが発表した「2018年 グローバル・ウェルス・レポート」によると、100万米ドル(約1億1000万円)以上の資産保有者は日本に280万人いるとのことです。これは日本の人口の約2%となりますので、意外と多いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ちなみに野村総合研究所が2017年に日本の富裕層の数を世帯数を推計した結果は、1億円以上の資産を持っている世帯が126.7万世帯となっていました。クレディ・スイスのレポートは不動産を含んでいるのに対して、野村総合研究所の推計は不動産を含んでいない純資産となるため数に違いが出ていると考えられます。しかし、おおまかに富裕層と呼ばれる方は日本に1~2%程度は存在しているようです。
富裕層の資産構成
こうした富裕層の方の資産構成については、フランスのコンサルティング会社である「キャップジェミニ」がデータを出しています。純資産100万ドル以上の方のデータになりますので、クレディスイスの出している基準に近そうですね。世界全体の場合と日本の場合のデータも見比べてみましょう。
【世界の富裕層の資産構成】
・株式:31%
・現金及び現金同等物:27%
・不動産(住居を除く):17%
・債券:16%
・オルタナティブ投資:9%
【日本の富裕層の資産構成】
・株式・30%
・現金及び現金同等物:45%
・不動産(住居を除く):11%
・債券:10%
・オルタナティブ投資:5%
こうして見ると、世界と日本に共通して富裕層が多く持っている資産は株式になりますね。日本の富裕層は日本人全体の傾向と同じく現金を多く持っていることが分かります。世界の方が積極的に資産運用を行っている傾向は顕著ですね。しかし、富裕層以外も含んだ日本人全体では、現金・保険といった資産が全体の8割程度を占めていることが政府の統計よりでているため、富裕層と呼ばれる方たちはどちらかというと資産運用に対して積極的な傾向が見て取れます。
現預金・保険から投資へ
いまだに日本人の多くは資産全体のうちほとんどを現金・保険で持っているのは上記でも書いた通りです。しかし、富裕層は株式・不動産・債券・オルタナティブなど、積極的に資産運用を行っています。富裕層になるには富裕層になるだけの理由があるはずです。折角データで見て分かるのですから、こうした行動は真似ていっても良いのではないでしょうか。
貯蓄から投資へ、とはよく言われるキャッチフレーズですが、ぜひ富裕層の資産構成をご自身の参考にもなさってみてください。