株式会社AWARDです。
米国の配車サービスであるUberが、上場を果たしました。メガユニコーン企業と呼ばれていたUberですが、上場したことでまた世界に広く知られることになりそうです。本日はUberの上場とその状況についてご紹介したいと思います。
Uberとは?
海外旅行に良くいく方などはUberを利用したことがある場合が多いかもしれません。2009年3月にサンフランシスコで設立された米国の配車サービスの会社であり、2010年に他社に先駆けてスマホアプリによる配車サービスを開始しました。現在ではグローバルに展開して世界最大手となっています。
日本ではフードデリバリーのUber Eatsとしてご存知の方が多いかもしれませんね。こちらはアプリを使って対応している飲食店に出前を頼むことができるサービスとなります。
このように相乗効果がでるサービスとして、他に配達アプリなども展開しています。
上場で調達した額は
このようなUberですが、昨日の上場初値で計算した時価総額は約760億ドルほどになったそうです。ハイテク株の米IPOとしては中国のアリババや米フェイスブックなどに次ぐ大型上場となりました。ただし、公募価格で上場前に購入した投資家は1株あたり45ドルで購入できたのですが、終値は41.57ドルとなり公開価格を8%下回ってしまいました。つまり、公募価格で購入した投資家は損をしてしまったということになります。
規模の大きすぎる上場では、こうしたことが起こりやすいとも言われます。なぜならば、規模が大きければ大きいほど、多くの投資家の資金が上場後に入らなければ売り圧力に勝てないからです。最近の日本の事例ですと、昨年12月に上場したソフトバンクも当てはまりますね。ソフトバンクの場合も、やはり規模が大きすぎることで買いが十分でなく上場初日から公募価格を割り込むことになりました。
とは言っても、Uber自体は今回の上場で81億ドル(約8900億円)に上る巨額の資金調達に成功したことになります。また上記でソフトバンクと書きましたが、ソフトバンクの親会社ソフトバンクグループが持つビジョン・ファンドはUberの最大の株主です。色々なところで相互に関わりあっているのは興味深いところですね。
ユニコーン企業の上場が続く
今年はユニコーン企業、つまり未上場で時価総額が高く評価されている企業の上場が、Uberに続きいくつか予定されているようです。オフィスシェア大手のウィーワークを運営する米ウィーカンパニーや、米エアビーアンドビーなどです。今回Uberが公募価格を割れてのスタートをきったことは、あとに続くこれらの会社からすると資金調達環境がわるくなることを意味しています。
むしろ今回のタイミングで上場できたUberは良かったのかもしれませんね。ちなみに上場したことで、日本の証券会社などからもUber株は買えるようになっています。まだ利益が出せる体質になっていない企業ではありますが、今後の成長余地は大きい企業なので観察していっても面白いと思います。