株式会社AWARDです。
上場している株式は毎日市場で売買されていますが、なぜ購入する方がいるのでしょうか?価値がないものには価格がつかないはずですが、その価値はどうやって決まっているのでしょう。本日はそんなところをご案内したいと思います。
株式に価値がある理由
株式を購入することで、株主が得ることができる権利は主に下記の3つになります。
1.会社の経営権
2.会社の利益の分配を受ける権利
3.会社の資産の所有権
1の会社の経営権に関しては、株式を保有すると株主総会に招待されることからわかります。大口の株主であれば経営に対して意見を出したり、深く経営に関わっていくことも可能になります。ただし、一般的な個人投資家であれば、そこまで大量の上場会社の株を保有することは難しいです。
また3の会社の資産の所有権に関しては、会社が解散した場合に、はじめて会社の純資産を株式の持ち分に対して獲得することができます。上場企業の解散はめったにありませんから、実際に資産を受け取ることはそう起きるものではありません。
ということで株式の価値を考えるとき、最も意識したいのは2の会社の利益の分配を受ける権利なのではないでしょうか。
会社の利益=株主の利益
会社が利益を出すと、それは株主に帰属するものになります。そのため、上場企業が出した利益の一部は配当として株主に還元され、毎年1回ないしは2回の配当を受け取ることができます。ちなみに企業が出した利益のうち、どのくらいの割合が配当として株主に還元されるかの割合を『配当性向』と言います。会社の出した利益が100億円で、そのうち30億円が配当に使用されたら配当性向30%ということですね。
では配当に使われない利益はどうなるかというと、それはさらなる企業の成長に使われたり、株主に帰属する資産として会社の中に蓄えられることになります。そして会社の価値が高まることによって、株価もさらに上がっていくことになるのです。そのため、成長して利益を伸ばしている企業の価値は高く評価され株価も高くなります。
適正な株価は?
こうして考えると株式というものに価値があることは何となくつかめるかと思います。しかし、企業が出している利益や企業が保有している資産に対して、どのくらいの株価がつくのが適正なのだろうか?という点には疑問が残ります。こちらは多くの投資家が企業の分析をして売買する中で、適正な価値を探り合っているというのが正解に近いでしょう。
株式には価値がある。ただし、適正な価値を確実に知る方法はない。といったところでしょうか。だから毎日市場で株式が売買されて価格が変動する、ということが起きているのです。ただし、その株式の価値を分析することで、明らかに割高、割安なタイミングというのは、ある程度わかるようになってきます。そうした分析や学びを続けながら、割安な株式を購入し、じっくりと企業が成長するのを応援するというのが株式投資の王道と言えるのではないでしょうか。