緩和モードへ戻る世界
2019.2.21

株式会社AWARDです。

皆さんがお金を借りるとき、金利は高い方が良いでしょうか?低い方が良いでしょうか?そう聞かれればほとんどの方が低い方が良いと答えるかと思います。このように金利は低い方がお金を借りやすく、世の中にお金が出回りやすくなるという特徴があります。そうした金利の調整などにより、世の中に出回るお金の量をコントロールするのが、各国の中央銀行になります。

FRBが資産縮小終了へ?


FRBというのは米連邦準備理事会という米国の中央銀行にあたる組織になります。そのFRBの理事と米国の地区ごとの連邦準備銀行の総裁で構成されるのがFOMCという米連邦市場委員会です。この委員会では、米国の経済に大きく左右する金融政策を決定していきますが、1月に行われたFOMCの議事録が20日に発表されました。

FOMCでは保有資産を縮小する「量的引き締め」を巡って議論されましたが、ほぼ全ての参加者が「終了時期は2019年後半」とみているとのことでした。保有資産というのは準備銀行が保有する米国債や住宅ローン担保証券のことであり、こちらの引き締めが終了することで金融市場に流れるお金には余裕ができます。また利上げに関しても当面は見送りされることが発表されています。

世界的に緩和傾向再びか


米国の金融政策が利上げの停止、量的引き締めの終了といったことを行う中で、新興国も金融政策の自由度があがってきています。今年に入ってから世界では8カ国が利下げを実施しており、2018年に40ヵ国近くが利上げを行ったのとは様相が変わってきています。2008年のリーマンショック以来続いてきた金融緩和の流れは米国によって一度方向性が変わりましたが、再度緩和方向に進んできたという形です。

こうして緩んだお金はリスク資産に向かいます。そのため、ハイイールド債といったリスクが高い債券や、新興国債券等の価格は2018年末から現在にかけて上昇傾向にあります。また株式相場も緩和を歓迎して再度上昇しつつあるようです。

リスクマネーの増加


ただし、米国の利上げの停止や量的引き締めの停止は、次に金融危機が起きたときに取ることのできる手段の幅を減らすことにも繋がります。適切な金融政策で経済の流れをコントロールできるかは、今後のFRBの手腕が試されるところでしょうか。株価が上がりリスクマネーが増えることが、長い目でみたときに良い結果に繋がるとは限らないのが注意したいところです。

日本の政府債務は1000兆円を超えていることで有名ですが、実は米国の政府債務も22兆ドル(約2420兆円)を超えています。こうした政府の債務残高が増えることによるリスクも、意識しておきたいところです。

カテゴリーから記事を探す