株式会社AWARDです。
昨日は日本は振替休日でしたが、海外では平日として証券取引所は開いていました。そんな中で、米国株等が大幅に続落しています。米国の株式市場にかなり不安が拡がりつつあるようです。
NYダウは全銘柄で下落
米国の相場の指標であるNYダウは、超大型の30銘柄の株価をもとに作られています。昨日の市場ではこのNYを構成する30銘柄すべてで株価が下落したとのことです。
NYダウの他には、
・S&P500
・ナスダック総合指数
といった指数が米国では良く使われ、NYダウとと合わせて主要3指数と呼ばれていますが、どの指数も1日で2%超の下落となっています。1日で株価指数が2%も変動することはそれほど多くないので、かなり大きな下落幅だと言えるでしょう。さらにニューヨーク証券取引所とナスダックに上場している銘柄2600銘柄強が、52週ぶり安値を3営業日連続で更新しています。
下落の要因は?
この下落はなにを原因として起きているのでしょうか。主な要因としては、
・米中の貿易戦争
・米国の政府機関閉鎖
・トランプ大統領のFRB批判
などが挙げられるでしょう。2点目の米国の政府機関閉鎖については、共和党、民主党が、トランプ大統領の要求するメキシコとの国境の壁建設費用を巡って暫定予算を可決することができず、一部の政府機関が22日から閉鎖されていることになります。上院下院がねじれ議会となっていることの影響がでている場面と言えるでしょう。
またトランプ大統領はツイッターで『FRBは市場感覚に対する認識がない』といったFRBに対する批判をツイートしました。FRBは日本でいう日銀ですから、国のトップと銀行のトップが上手く意思疎通できていない状態というのはマイナス材料ですよね。
株は買い時なのか?
急激なスピードで株価が下落しているのは、クリスマスのこの時期は休みを取っている市場関係者も多く、株式市場の流動性が極端に限られることも原因としては考えられます。売買の量がすくないため、少しでも売られると大きな下落を引き起こしてしまうというわけです。実際に米取引所の合算の出来高は昨日は約59億株で、直近20営業日の平均は89億株だったとのことです。つまりここ最近の平均の3分の2程度しか売買が行われていなかったということですね。
バリュー投資家にとっては、かなり良い株の買い場になるとも言えますが、政府機関の閉鎖の問題やFRB議長とトランプ大統領の関係性の問題の見通しがつくまでは、しばらく株価の下落は続くかもしれません。リーマンショックなみのスピードで株価が下落しているという声もありますので、底値はどこになるのか慎重に待ってみても良いでしょう。