日経年初来安値

資産運用

株式会社AWARDです。

日経平均株価が2日連続で年初来安値を更新しました。昨日の取引時間中には節目となる2万円割れまであと6円というところまで迫り、週明けには2万円を割る可能性が高くなっています。なぜここに来て株価が下落しているのでしょうか。

FOMCの利上げ


最も大きな要因はFOMC(連邦公開市場委員会)による米国の利上げです。19日に行われたFOMCでは、0.25%の利上げを行うのとともに、来年の利上げ回数を2回へと減速することを打ち出しました。米国の政策金利はこれで2.5%に近づいたことになり、来年も予想されている通りの利上げが行われたとすると3%前後まで上がることになります。

米国では景気の減速に対する懸念が広がっており、市場関係者の間では早期に利上げは停止されるのではないか、という声も出てきていました。そのため、ペースは減速すれども来年も利上げは継続される様子であるということで株式の失望売りがありました。

日本の株価は


米国の株価が下がるとつられて日本の株価も下落します。特に利上げの影響を大きく受けると考えられるのは景気敏感株です。20日以降、特に電気機器や機械、海運など景気に敏感とされる業種の下落率が大きくなっています。2ヶ月前につけた高値からは日経平均全体では20%前後の下落率となっており、株式を多く保有している方からすると厳しい年末となっていることでしょう。

日銀の金融政策も手詰まり感があり、日本経済の先行きも不透明感を増してきています。FOMCと同時期に日銀金融政策決定会合も行われていますが、政策に変化はなく米国と日本経済の様子を見ながら調整している様子です。

株価は割安水準に


ただし、このように株価が全体的に大きく下落したことで、株価は割安なものも増えてきています。配当利回りが高い銘柄や企業があげている利益に対して明らかに株価が安い銘柄も増えてきている印象です。当然先行きに対する不安感から売られているわけですから、購入すればすぐに利益が出ることが保証されるわけではないですが、長期目線で考えるバリュー投資家であれば買える銘柄は増えてきているのではないか、と思います。

みなが市場から離れきったところが買いのチャンスだったりします。余裕資金のある方は割安なときにこそ株式投資を始めると良いと思いますので検討してみていただければと思います。落ちるナイフをつかむな、という相場の格言もありますが、そこにナイフが刺さったときに購入するのが最も効率の良い株式の買い方であるはずです。


執筆者:渡邉亮

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