株式会社AWARDです。
昨日はあるご縁で中国のシンセンの投資家の方とお話をする機会がありました。その中で投資対象として国を見るときの要素として共通認識であったのが年齢、経済成長率などでした。本日はこのうち年齢の観点で世界の国を見てみたいと思います。
世界の国の年齢中央値
世界の国々の年齢の中央値を見てみると、そこにはかなり大きな差があることが分かります。日本、アメリカ、中国、フィリピン、バングラディッシュといった国々の年齢の中央値と世界でのランキングを見てみると、
1位 日本 45.9歳
40位 アメリカ 37.4歳
40位 中国 37.4歳
107位 バングラデシュ 25.1歳
117位 フィリピン 23.0歳
といった順位となりました。こうして見ると日本が圧倒的に年齢の高い人が多い国であることが分かりますね。そして世界第1位の経済大国アメリカと、第2位の中国が年齢の中央値で見ると同じというのも非常に興味深い結果となっています。
アジアでの経済成長が著しいバングラデシュ、フィリピンはともに20代となりました。どちらの国も人口は1億人を超えており、今後の経済発展が大いに期待される国になります。
過去の日本をみてみると?
ちなみに日本は過去に高度経済成長期などを経験し、大いに経済成長を果たした国でもありました。アジアに浮かぶ小さな島国だったにも関わらず、世界第2位の経済大国としての地位を一定期間続けていたことは多くの方がご存知でしょう。それでは今のアメリカ、中国、バングラデシュ、フィリピンといった国々の年齢の中央値であったのは日本でいうといつぐらいだったのでしょうか。日本での過去の年齢中央値を見てみると、
1955年 23.6歳
1960年 25.6歳
1990年 37.7歳
となっています。つまり今のフィリピンやバングラディッシュは日本の55~60年前、アメリカや中国は25~30年ほど前の年齢の分布になっているのではということが推測できます。実際には国ごとの事情で人口ピラミッドの形などは異なりますが、概ねこのようなことが言えるのではないでしょうか。
つまり高度経済成長期に入る前の日本のような環境が、現在のフィリピンやバングラデシュにはあると考えることもできるでしょう。
過去の日本のような国に投資する
日本が高度経済成長期に大いに経済成長を果たし、株価も上がり、経済規模が拡大してきたことを考えると、今フィリピンやバングラデシュといった国々に投資するのは昔の日本に戻って経済成長が確約されている中で投資をするようなものでしょう。こうした考え方を知っていると、まるでタイムスリップをしたかのように、今後がどうなるか確信した上で投資を行うことが可能です。
ちなみに中国のシンセンでは平均年齢が30代前半と中国全土に比べて若いそうです。その分だけ経済成長の勢いが強い街なのかもしれませんね。地域ごとの年齢層を知って投資するのも面白いと感じました。