米中間選挙終了

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11月6日に米中間選挙が行われ、昨日の日中には開票作業が進み世界中へと結果が伝わることになりました。野党である民主党は都市近郊の女性票に狙いを定めた作戦が功を奏し、下院の過半数を奪還しました。これに対し、与党・共和党は上院で予想通り過半数を維持しています。結果として米国議会はねじれ状態になりましたが、大筋は事前の世論調査の予想と同じ結果になりました。

中間選挙のポイント


今回の米国の中間選挙では下院で女性議員が史上初めて100人を超えることになりました。ニューヨーク州では女性として歴史上最年少の29歳の議員も誕生しています。トランプ氏の方向性に反発する民主党支持層がより米国の政治に多様性を求めた結果なのでしょう。

また中間選挙は大統領選挙の合間に行われることで大統領の信任投票という意味合いも強く持っています。下院で与党の共和党が敗れたことでトランプ氏の敗北とみる向きもありますが、過去にも中間選挙でねじれ議会になる例は多くありました。前大統領のオバマ氏の時にも上院下院で党は逆ですが、ねじれ議会にはなっていました。トランプ氏は政権運営をやりづらくはなりますが、主張の激しいトランプ氏らしい結果とも言えそうです。

結果を受け株価は大幅高に


普通に考えればねじれ議会になりトランプ氏は政権運営をやりづらくなるため、経済なども悪い影響を受けそうなものです。しかし、選挙の結果を受けて昨日の米国株式市場は2%超の大幅高になっています。中間選挙の結果が終わったことで不安要素が一つなくなりあく抜けしたというのもあるでしょうし、そもそも米国経済は力強いのでねじれ議会くらいではあまり大きな影響を受けないというのもあるでしょう。

過去に本コラムでもお伝えしたように、中間選挙後には米国では株高になるというアノマリーがあります。ここから年末、春先にかけて株価は上昇していく、というのがパターンとしては多いようですが、今回はどうなるでしょうか。

今後のトランプ大統領の動きは


下院・上院の「ねじれ状態」は米国の投資家にとっては好感される材料となるようです。中間選挙が終わると2年後の大統領選をみな見据えていくことになります。大統領選挙に向けて多くの大統領は景気をテコ入れするため、政府支出は前倒しになり景気が刺激されることがあります。特に、共和党の大統領にはその傾向が顕著だと言われています。

トランプ氏にも同様の傾向は見られるのでしょうか。中間選挙前にも中国との貿易戦争の解決に向けた動きを発表するなど選挙対策ともとれる行動をしていたトランプ氏ですから、上記のような傾向は強いのではないかと予想しています。米国の動きは世界に影響を与えますので、ぜひ皆さんも米国の政治情勢にも注目してみてください。


執筆者:渡邉亮

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