相場の急落とその後

資産運用

株式会社AWARDです。

昨日は世界の株式市場が荒れた一日となりました。原因は米国市場での株式の急落です。本日は今後の見通しも含めて書いていきたいと思います。

一時日経平均1000円超の下落


10月10日の日経平均株価の終値は23,506.04円でしたが、10月11日には安値が22,459.02円と一時1000円超の下落となりました。突然の大幅な下落に驚いた方も多かったのではないでしょうか。この下落の原因は米国の株価が大幅な下落をしたことになります。さらにそれを引き起こしたのは、前々からテーマになっている

・米国の金利

・対中貿易

であるというのが、市場関係者の間では語られているようです。

2つの原因の中身は


まず、金利に関してです。2015年12月以降のFRB(米連邦準備制度)による利上げによって、米国では金利がかなり上昇してきています。現在米国の10年国債の金利は3%を超えてきており、株式の予想される益回りと比較すると株式の割高感が意識される水準になってきています。国債であればただ保有しているだけで一定の利益が得られるのに対し、株式は変動を許容しつつ利益が上がるか、というものですので、利回りが近づけば株式が割高に感じられるわけです。

そして、中国との貿易戦争に関しては前々から話題になっているところになります。トランプ大統領は中国に対して追加関税を実施しているのですが、8月の米貿易赤字が6カ月ぶりの高水準で、対中赤字は過去最大となりました。追加関税を実施するのとともに、中国の通貨である人民元安が進んでいることで、中国の貿易における競争力は維持されているようです。当然米国にとっては面白くない結果ですから、さらに関税をかける話が進んだり、通貨戦争に発展するようであればさらなる混乱を招く可能性もあります。

日本株は割安か


このように米国をめぐる懸念と株安に巻き込まれる形で大きく下落した日本株。とはいえ、急落の後には割安な株が増えるのも確かですので、買いたかったけど少し割高だと考えていた株があるならば買ってみても良いかもしれませんね。ただし、急落は一回で終わらずにもう一度大きな下げが来ることも多いので、しばらくは荒れる株式市場に警戒が必要でしょう。

また株式に限らずなんらかのトレードをしている方は損切りや資金管理に特に注意するようにしてください。株式市場が荒れれば、為替も他の資産の価格も荒れます。どんな状況にも対応できる体制を整えておきましょう。


執筆者:渡邉亮

こちらのコラムは日々金融情報に触れて頂きたいという想いから継続して配信しています。あなたにとって大切な方にぜひご紹介ください。

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