株式会社AWARDです。
生命保険会社というと、皆さんが支払った保険料を貯めて万が一のときに保険金を支払ってくれる会社だと考えている方が多いかもしれません。しかし、保険会社の大きな収益の1つには『資産運用による収益』があります。今回のコラムでは保険会社が行っている資産運用にスポットライトを当ててみたいと思います。
機関投資家としての保険会社
大量の資金を使って株式や債券で運用を行う大口投資家のことを機関投資家といいますが、保険会社はこの機関投資家にあたります。他の機関投資家としては、銀行、信用金庫、年金基金なども該当します。どこもお金がたくさん集まりそうなのはイメージできるのではないでしょうか。保険会社も皆さんから預かったお金を会社に貯めるだけでなく運用を行っているのです。
総資産300兆円以上!?
生命保険会社は非常に大きな資金を保有しており、機関投資家として市場で大きな存在感を放っています。日本の保険会社各社の運用する資産の合計額は、平成27年度末で、
367兆円
に上ります。この額は日本の東証一部の時価総額の半分以上にあたります。保険会社が全てのお金を使って株を購入したら、日本の大型株が半分以上買えてしまうということですね。桁外れの資金力には驚くばかりです。
実際の運用の中身は?
しかし、保険会社は将来顧客に保険金や満期保険金を支払う約束しているので、あまり多くの割合をリスク資産に振り分けることはできません。安全性、収益性、流動性の3つの原則にもとづいた運用が、それぞれの会社ごとに行われています。すべての合計で見てみると、81.8%が有価証券で、そのうち約半分にあたる40.5%が国債で運用されています。日本が破綻しない限りゼロになることはないので、国債は安全な資産として考えられているということですね。
さて有価証券のうち半分は国債で運用されていることが分かりましたが、残りの運用の配分はどのようになっているのでしょうか?明日は保険会社の国債以外の運用について紹介させて頂きます。