高額療養費制度の注意点 【保険】
2016.1.19

株式会社AWARDの渡邉亮です。
前回のコラムでは健康保険の制度である高額療養費制度を紹介しました。医療機関や薬局の窓口で払う医療費が、1ヶ月間で一定額を超えた場合に超えた医療費が支給されるという素晴らしい制度であることをお伝えしました。しかし、そんな高額療養費制度ですがいくつか注意が必要な点があります。今回はそういった注意点を具体的に見ていきましょう。

【 注意点1 】
対象となる医療費は暦月(1日から最終日)単位で計算の対象となる

医療機関で支払が生じた際に、実際にかかる金額と支払った金額の差額は医療機関が患者の加入している公的医療保険に対して請求をします。だから保険証の提示を医療機関では求められますよね。このときの請求書類のことをレセプトというのですが、これは患者ひとりひとり毎に暦月単位でまとめられることになっています。そのため、医療機関に掛かる期間が月をまたぐと、総額で高額療養費の基準に達していても制度が適応できない可能性があります。

【 注意点2 】
レセプトが異なる場合には別々に計算される(外来と入院、異なる病院、医科と歯科等)

以前は総合病院でも診療科ごとにレセプトが分かれていたので、別々に高額療養費の基準に達しなければ制度は適応されませんでした。現在では総合病院では異なる診療科でも総額で高額療養費の対象にしてもらうことができるようになっています。ただし、注意が必要なのが外来と入院です。外来と入院ではレセプトが別になっているので、それぞれで掛かった額が基準になります。また同様に医科と歯科の場合、異なる病院を受診した場合もレセプトは別々なので合算しての高額療養費の対象にはなりません。

【 注意点3 】
そもそも高額療養費制度の対象とならない費用がある

高額療養費制度の対象は、保険適用される診療に対し患者が支払った自己負担額です。そのため、入院中の食費・差額ベッド代などは高額療養費の対象にはなりません。医療機関の窓口で支払った金額すべてが対象ではない、という点には注意が必要ですね。


【 注意点4 】
高額療養費制度の家族合算が使えないケースがある

高額療養費制度には世帯合算というものがあります。こちらは家族が加入している公的医療保険制度が同じ場合には掛かった医療費を暦月単位で合算できるものです。裏返して考えてみると、家族で加入している公的医療保険制度が異なると合算できないということになります。例えば、加入している公的医療保険が全国健康保険協会健康保険組合にわかれている場合には合算の対象外となってしまいます。

いかがでしょうか。大きな病気や怪我になった際にとても役立つ高額療養費制度ですが、こういった注意点がいくつかございます。ほとんど全ての方が加入している公的医療保険ですが、知っていると役立ち、知らないと困ることが多くあります。一度ご自身の加入してらっしゃる公的医療保険について調べてみるのも良いのではないでしょうか。

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