香港と中国
2017.7.2

株式会社AWARDです。

昨日7月1日は香港が英国から中国に返還されてちょうど20年を迎えた日でした。1997年に英国から中国へと返還され、世界と中国を結びつける窓口として発展してきた香港ですが、中国から見た重要度は今後どう変化していくのでしょうか。

中国にとっての香港


返還されてからの20年で一番大きく変わったことが何かを考えてみると、中国が著しい経済発展を遂げたことでしょう。今では中国は米国に次ぐ経済規模を誇る世界第2位の経済大国です。返還された直後は中国のGDPのうち香港が占める割合は18%に相当しましたが、2015年時点でその割合は3%弱にまで小さくなっています。都市別で見たGDPも上海、北京といった他の大都市に抜かされてきているため、中国にとっては制度の違う1つの特区といった位置づけに変化してきているかもしれません。

金融センターとしての香港


香港は国際金融センターとして長く存在感を放ってきましたが、その立ち位置も少しずつ陰りが見え始めています。17年上半期の新規株式公開による資金調達額で香港は69億ドルでした。この数字は、上海(110億ドル)や深圳(71億ドル)に抜かれ、世界4位となっています。つまり資金調達の場としても、中国の他の都市に抜かれてきたということになります。もともと香港が金融センターとして大きな成長を遂げたのは、中国企業の影響が大きくありました。現在も香港取引所の上場株の時価総額に占める中国企業の比率は63%となり、香港企業の30%を大きく上回っています。しかし、中国当局が資本自由化を進めていけば、中国の他の都市で香港の代わりがきくようになってしまうと考えられます。

香港は香港で在り続けられるか


だんだんと経済的な重要性が小さくなることで、中国当局からの干渉も強くなりつつあります。返還当初から約束されている「一国二制度」に対して、中国当局が露骨に揺さぶりをかけているニュースを最近は良く目にするようになりました。香港が香港で在り続けるためには、中国になってしまってはいけないように思います。中国にはない透明性の高い市場を保つために、最後の砦と言える司法の仕組みを守り続けて欲しいところです。返還から20年ということは、あと30年約束された一国二制度は続くことになります。今後の変化にも要注目です。

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