仏最悪シナリオ回避

株式会社AWARDです。

昨日行われた仏大統領選は、EUの未来に大きな影響を与えうる選挙として注目されていましたが、市場が恐れる最悪シナリオは回避された模様です。

選挙直後に発表された出口調査で、

エマニュエル・マクロン氏

マリーヌ・ルペン氏

が決戦投票に進む見通しであることが報道されました。マクロン氏は前経済相で中道系(右派や左派に偏らない)独立候補であり、ルペン氏は極右政党である国民戦線の党首になります。

マクロン氏は穏やかな規制緩和路線や財政健全化を掲げています。これらは金融市場も歓迎することでしょう。前経済相でもあり、経済政策への信頼度は高そうです。これに対してルペン氏は減税や社会保障の拡充、EU(欧州連合)からの離脱などを訴えています。

この2候補が5月7日の決選投票に進むことを受けて、ユーロの価値が急上昇しました。ユーロは対ドルでは2%も上昇し、11月10日以来の高値をつけています。また対円では3%上昇し5週間ぶりの高値となっています。ではなぜユーロの価値は上がったのでしょうか?

それはEUの共通通貨であるユーロが仏大統領選の混乱で大きく価値を損なうかもしれない、という市場の恐れがあったからと言えます。今回の大統領選での最悪シナリオは、極右政党のルペン氏と急進左派のメランション氏がともに決戦投票に進んでしまうことでした。

ルペン氏もメランション氏もEUから離脱を問う国民投票に対して前向きな姿勢を示していました。もし決戦投票にこの2人の候補が残ることになれば、フランスのEU離脱を問う国民投票が行われる可能性は急上昇していたわけです。

結果として決選投票はマクロン氏とルペン氏が残ることになりました。決選投票に関する世論調査では、マクロン氏が62%、ルペン氏が38%の票を獲得し、マクロン氏が勝利することが予想されています。ここの差はかなり大きいので、マクロン氏が大統領になることはほぼ確実視されているということでしょう。

5月7日の決選投票まで注意は必要ですが、仏大統領選に対する市場の恐れはかなり後退したと言えるのではないでしょうか。

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