トランプ氏の挫折
2017.3.25

株式会社AWARDです。昨年11月に様々な公約を掲げて大統領へと当選したドナルド・トランプ氏。そんなトランプ大統領が公約として大きく掲げていた政策がひとつ撤回されることとなりました。

その撤回された内容とは、『オバマケア』の代替法案です。『オバマケア』とは、米国の前オバマ政権が推進してきた医療保険制度改革のことを指します。米国では日本と違って国民皆保険制度がありませんでした。そのため、米国では自由診療が基本となり、医療費が非常に高額になるため多くの方が民間の医療保険に加入しています。しかし、低所得者層などは保険料の支払いが困難なため医療保険に未加入な方もたくさんいました。

そんな米国の状況を変えようと推進されたのが『オバマケア』です。上記のような問題を解決するため、民間より安価な公的医療保険への加入を国民に義務付ける制度となります。誰もが適切な医療を受けられるようにするのに加え、病気の早期治療や予防による医療費の抑制も狙ったものになります。しかし、オバマケアは政府主導で大きな予算を組んで行う政策となるため、もともとトランプ氏が所属する共和党では反対の声が多くありました。共和党は小さな政府を目指す政党なため、できる限り米国民の自由裁量を残すことを価値としているからです。

そして、トランプ氏は『オバマケア』を廃止して、その代替法案を成立させることを公約としても掲げてきました。実際トランプ大統領は、就任して初日にオバマケアの見直しに関する大統領令へ署名するなど、この件に関してはかなり積極的な姿勢を見せていました。そんな中、昨日3月24日午後にオバマケアの代替法案の下院本会議での採決が予定されていましたが、共和党内の調整がつかずに採決は見送られることになってしまいました。

代替案に対する共和党内での反対論が根強く、可決に必要な過半数の賛成を得るめどが立たなかったとのことです。トランプ政権の大きな目玉だった政策ですので、今回法案の成立が見送られることになったのは、トランプ政権にとっては求心力の低下を招く大きな打撃となりそうです。最終的には共和党でも『オバマケア』をすぐに廃止するのはマイナスの影響が大きいと考える議員が多かったということでしょうか。

トランプ氏にとっては試練の1日となった24日。今後は税制改革に取り組んでいくようですが、はたしてトランプ氏の思惑の通りスムーズに事が進むのでしょうか。米国の政治に要注目です。

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