年金保険って必要?

株式会社AWARDです。最近個人年金保険への加入を勧められた方からご相談を頂く機会がありました。4月から保険会社の料率改定で、多くの保険の値上げや利率低下が決まっているため、保険会社の方も必死に営業をしているのだと思います。

その方はある程度の所得がある方だったので『保険料の控除がある』という誘い文句もあったそうです。しかし、皆さんは保険料の控除がどのくらいあるかご存知でしょうか?

個人年金保険の場合ですと、個人年金保険料控除と呼ばれる所得税法によって認められた控除枠が存在しています。1年間に支払う個人年金保険料の一部を控除額として所得額から差し引くことができ、所得税と住民税を軽減することができます。例えば、年間80,000円以上の個人年金保険料を支払った場合に控除額は最高になり、所得税で40,000円、住民税では28,000円の控除を受けることができます。

そんな中、その方に提案されていたのは1ヶ月あたり15,000円ほどを支払うことになっている保険でした。保険会社に聞いたら最低でも月1万円以上でなければプランを組めないと言われたそうです。控除枠が最大に活用されるのは年間80,000円の支払いまでなのですから、それ以上の金額を支払うのは税金面でのメリットはありません。しかも保険会社として低い価格の設定ができないというのも驚きですよね。

実際に総合保険代理店に伺って調べて頂いたところ、月1万円以下の保険料で個人年金保険を組める会社は日本で1社しかないようでした。顧客のことを本当に考えた商品設計ができているのか、日本の保険会社各社の姿勢に疑問を感じるところです。

現在の日本はマイナス金利環境ですから、そもそも保険は資産運用の商品としては価値がありません。30年以上も資金を固定された上で増えるのは20%程度。途中での解約などがない前提でも、1年当たり1%以下しか増えない計算になります。不動産や株を購入することによって得られる利回りが年に数%程度確保できる現状でこの数字に意味を持たせるのは難しいように思います。

多くの方が老後のための備えとして選択する個人年金保険ですが、これらの事実を知った上でも加入したいと思われるでしょうか?個人的には老後に必要な資金は預金と真っ当な資産運用商品で作っていくのがベターであると考えています。営業マンの方が言う常識に流されずお金と上手く付き合っていきたいものです。

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