日銀の金融政策変更
2018.8.1

株式会社AWARDです。

7月30-31日にかけて日銀の金融政策決定会合が行われました。今回の会合ではいくつか政策の変更点がでてきましたので、そこについておさえておきたいと思います。

変更したポイントは?


まず一つ目は、長期金利の変動の容認でしょう。今までは長期金利については0%付近に誘導することになっていましたが、今回の会合で経済物価情勢に応じて上下にある程度変動しうるものとするという文言が付け加えられました。数字としては0.2%程度まで容認することになるようです。

日銀による市場での国債以外の資産の買い入れについては、ETFおよびJ-REITについて、保有残高がそれぞれ年間6兆円、900億円に相当するペースで増加するよう買入れをしていくことになっています。ただし、ETFの6兆円については内訳がかわっており、TOPIX連動型のETFの買い入れを増やすことになるようです。日経平均株価は銘柄数が少なく、日銀の保有率が一部銘柄で高まっていたことが問題視されていることから、東証一部上場銘柄すべてが対象となるTOPIXの買い入れ額を増やすそうです。

出てくる影響は


さて日銀の金融政策は日本の景気に大きな影響を与える可能性があります。全体の大まかな枠組みとしては金融緩和を続けていく方針に変化はないのですが、すこしずつ政策の正常化に向けて動いているのだろうか、というのも感じさせる会合内容となりました。長期金利の上昇を容認するということは、長期金利がすこしずつ上がってくる可能性があるということです。そうなれば、当然住宅ローンの金利や銀行の金利などは上昇する可能性がでてくるでしょう。

またTOPIXの買い入れ額が増えるのであれば、株式市場ではTOPIXのETFを日銀と一緒に買い進めていくのが有利ということになるかもしれません。とはいえ、日銀もずっと株式を持ち続けるとは限らないので、売却するタイミングは見極める必要があるでしょう。TOPIX連動ETFは、今後毎年4.2兆円ほど日銀が買っていくようです。現在東証一部の時価総額は400兆円ほどですので、毎年の日銀の買い付けだけで1%ほど株価を押し上げる効果はあると考えることができます。

物価の見通しは引き下げ


さて、これらの日銀の一連の政策は、物価目標の達成を目的として行われています。しかし、物価の見通しについては今回の会合で引き下げられることになりました。18年度の物価上昇率の見通しを前回4月の1.3%から1.1%に、19年度を1.8%から1.5%に、20年度は1.8%から1.6%にそれぞれ引き下げています。とは言え毎年1%超の物価上昇は起き始めているので、インフレによってお金の価値が減っていく状態にすでになっていることは意識しておいた方が良いでしょう。

日銀は粘り強く物価上昇目標の達成のために金融緩和を続ける構えです。私たちも政策のことを知った上で、自身の資産を目減りさせないようにきちんと対策を考えておきたいところですね。

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