ローン金利と信用不安
2018.7.21

株式会社AWARDです。

米国で利上げが進んでいることは、こちらのコラムを読んでいる方の多くがご存知のことでしょう。2008年のリーマンショックが起きてから米国の金融当局は大幅な金融緩和を実施し、その後2015年12月から徐々に金利の正常化に向けて利上げを実施しています。

クレジットカードの金利も上昇?


利上げがされるということは、銀行に預金をしたときの金利や米国債に投資したときの金利が上がる一方で、銀行からお金を借りている住宅ローンやクレジットカードのローン金利も上昇することを示しています。金利が高くなるとお金を借りにくくなり、世の中に出回るお金の総量が減っていくので、

『利上げ=金利の引き締め』

とも言われます。そんな中、米国ではクレジットカードのローン金利が全国平均で16.96%となり、2007年以降で最高値を更新したとのことです。先月6月の米利上げをきっかけに、この1カ月間でシティ・バンク、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、バークレイズといった主要銀行が軒並みカードローン金利を引き上げたことが背景にあります。

支払いの遅延も増加


そして、ローンの金利が上がると支払いの額が増えるため、日々の支払いが困難な人が出てくることも考えられます。実際に米国では成人のうち22%の人が何らかの支払いを遅延していることが、FRBが5月に公表した「Report on the Economic Well-Being of U.S. Household in 2017」より分かっています。

そして、今年1~3月期の90日以上の深刻なカードローンの遅延率は8.01%となり、2016年7~9月期の7.08%から拡大傾向が続いているというデータもあります。借りているお金が返されない、ということが頻繁に起こるようになってくれば、金融の土台である信用が一気に崩れていってしまうことが懸念されます。

リーマンショックのきっかけ


2008年に起きたリーマンショックでは、世界中の株価がわずかな期間に50%近く下落する事態になり、世界中の金融システムが危機的な状況に陥りました。リーマンブラザーズの破綻が引き起こしたのがリーマンショックですが、そもそもリーマンブラザーズが破綻するきっかけとなったのは、サブプライム問題でした。サブプライム問題とは、低所得者層に貸し付けられていたローンのことで、これらの支払いが滞ってきたことが米国発の世界中を巻き込む金融危機に繋がりました。

米国の景気は堅調だと言われていますが、ローンの遅延率の高まりが現実として起きていることを知ると、リーマンショックのことが頭をよぎります。世界経済に対して、警戒の気持ちを持ち始めても良い時期かもしれませんね。

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