投信販売会社の共通KPI
2018.7.16

株式会社AWARDです。

仕事などで成果を明確にはかるために使われるKPI(Key Performance Indicator)という成果指標の略語があります。金融庁が共通KPIを使って投資信託の販売会社を評価したレポートが出ましたので、その中身を見ていきましょう。

金融機関の良し悪しが分かる


この共通KPIは金融機関の良し悪しが客観的に分かる指標になっています。投資信託自体を評価する指標なのではなく、金融機関を評価する指標になるということですね。3つのKPIについては下記のようになっています。

1.運用損益別顧客比率

基準日時点で顧客が儲かっているか、損しているのかを算出し、カテゴリー毎に分類します。カテゴリーは例えば「マイナス10%以上~0%未満」「プラス10%以上~プラス20%未満」といった分け方になります。この損益には「税込販売手数料」を考慮に入れるよう求められているため「高い販売手数料」を払う商品だと顧客が低いカテゴリーに位置する可能性は高くなります。

2.投資信託預り残高上位 20 銘柄のコスト・リターン

コスト=販売手数料+信託報酬率と、リターンの計数を毎年3月末で公表するように求められています。横軸にコスト、縦軸にリターンを置いたグラフ(基準日は2018年3月末)が出されるのですが、それに対する金融庁の分析コメントは下記のようになっています。

「コスト・リターンを検証したところ、両者に明瞭な関係が認められず、コストに見合ったリターンは必ずしも実現していない」。

つまり、高いコストの投資信託を購入したからといって、必ずしも高いリターンとなっているわけではないということになります。コスト高=リターン高であれば、金融機関が取る高いコストは正当化されるのですが、そうはなっていないということですね。

3.投資信託預り残高上位 20 銘柄のリスク・リターン

こちらでは投資信託のリスクとリターンの計数を求められています。 横軸にリスク、縦軸にリターンを置いたグラフではリスクが10%から14%、リターンが2%から12%の範囲でデータが表されています。金融庁の分析コメントは 「リスクの上昇に伴いリターンも一定程度上昇する傾向が見られた」。となっています。リスクリターンの関係はある程度守られていたようです。

分析結果を自身の運用に活かす


上記の内容からわかるのは、

・コストの高い投信はリターンが低い傾向
・リスクが高い投信はリターンが高い傾向

などです。また実際に金融庁がまとめたデータを見てみると、顧客の損得が販売会社ごとにかなり分かれているのも興味深かったです。顧客が得をする商品を多く販売している会社もあれば、その逆もあるということですね。

金融機関もすこしずつ良い商品を販売せざるを得ない状況になってきているように感じますが、やはり投資で良い成果を出すには自身のリテラシーを高めて商品を選べるようになることが大切です。しっかり見極められるように知識を得ていくと良いのではないでしょうか。

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