通貨のリスクリターン
2018.6.15

株式会社AWARDです。

証券会社のウェブサイトを見ていたら面白い商品を見つけました。それは、国際復興開発銀行というところが出している約1.7年ものの債券です。本日はこの債券が良いものかどうかを考えてみたいと思います。

トルコリラの債券


さて、この債券の条件を見てみると、

発行者:国際復興開発銀行
期間:約1.7年
通貨:トルコリラ
買付単位:1万トルコリラ
利回り:16.897%

でした。なんと1年あたり16.897%もリターンが出るのが、ほぼ確定している債券ということになります。日本の銀行金利などと比べると破格の金利ですよね。買わないと損してしまう商品に感じるぐらいです。ちなみに今のトルコリラのレートは1トルコリラ=23.44円ですので、約24万円ほどあれば購入できる債券ということになります。

通貨のリスクは?


しかし、ここで考えなくてはならないのが、発行体や通貨のリスクです。国際復興開発銀行は、別名世界銀行とも言われるアメリカ合衆国に本部を置く国際金融機関です。破綻のリスクは限りなく小さいと考えても良いでしょう。

それでは通貨のリスクはどうなのでしょうか。実はトルコという国は現在経済的にかなり不安定な時期に入っています。2018年の推計インフレ率はなんと11.40%。つまり通貨の価値が毎年11.40%ずつ落ちていると考えることができます。1年国債の金利も現在19.20%となっており、短期金利も高騰しています。現在トルコでは長期金利よりも短期金利の方が金利が高い異常な状態にあり、これは日本で言うと1989年から1991年にかけてのバブル崩壊後に観測された状況でした。トルコリラという通貨のリスクは非常に高いと言えるでしょう。

通貨のリスクを見極める


インフレ率や国債金利を見ることで海外の通貨のリスクというのは見極めやすくなるのです。ちなみに実際にトルコリラの価値は、日本円に対してここ3年ほどで半分にまで落ちてしまっています。1年で16.897%のリターンが出る債券だったとしても、それ以上に通貨の価値が減ってしまえば損することもあるということですね。

一般的には日本人は日本円を持っている率が高すぎるので、円安のリスクを大きく抱えています。外貨は積極的に持つことを推奨していますが、その際には外貨を持つリスクも知った上で保有するようにしたいものです。

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