テーマ型投信のワナ
2017.8.17

株式会社AWARDです。

証券会社などに行った際にお勧めされる商品として『テーマ型』の投資信託が良く挙げられます。『テーマ型』とはその時の旬なテーマに合わせた株式で構成されていることを謳う投資信託で、最近ですとITやAIなどがテーマにされやすいようです。

流行り廃りのテーマ型投信


90年代以降で証券会社が積極的に売りに出していたテーマ型投信としては、以下のようなものが挙げられます。

1992年~1993年 香港ファンド
1998年~2000年 ITファンド
1999年~2000年 エコファンド
2002年~2003年 社会貢献ファンド
2007年~2008年 水関連ファンド
2010年以降 シェールガスファンド

挙げられているテーマを見てみると、その時にちょうど話題になっているものが投資信託のテーマとして設定されやすいことが分かるかと思います。しかしこれだけ頻繁にテーマが移り変わると、長期的な投資結果がどうなっているのか気になるところですよね。

設定後に暴落するパターンも


例えば1998年~2000年にかけてのITファンドは、ITバブルの頃に設定されているファンドになります。そしてこれらの投信が流行ったあとに何があったかと言えば、2001年のITバブルの崩壊です。通信関係企業が多く含まれている米国のNASDAQ指数は、絶頂期に5000を超える値をつけ、バブル崩壊後には1000台にまで落ち込みました。つまりバブルのタイミングで設定された投資信託を買っていた人は、大きな損を被った可能性が高いということです。また2010年以降に流行ったシェールガスのファンドに関しても同様で、ブームの後に原油価格の暴落があり、シェールガス関連企業の株価は落ち込み、倒産する企業も出てきたのは記憶に新しいところです。テーマ型投信はその時に流行っているもので設定されることが多いので、あまり長期的に持つのに向いている投信ではないと言えるのではないでしょうか。

売りやすいものを売る証券会社


これらのテーマ型投信が生まれる背景として証券会社の販売姿勢があります。対面での販売を行う証券会社では、投資信託を買い替えてもらうと、その度に販売手数料がとれるため投資信託の買い替えを勧めることが多いです。そして、買い替えを勧めるにあたってテーマ型投信というのは便利な存在なのです。今はこれが流行っています、とか、これらが人気があります、と勧められると人はそれを買いたくなるもの。しかし、証券会社が勧めてくる商品は基本的には顧客が儲かることよりは証券会社が儲かることを考えて設計されていることは良く知っておいた方が良いでしょう。

お勧めされた投資信託の中身を確認して、自分自身で良し悪しを判断できると良いのですが、今の日本ではそれができる方は少数派なのも事実です。証券会社のテーマ型投信には気を付ける、というのだけここでは覚えておいて頂ければと思います。

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