『ほぼ日』上場
2017.3.17

株式会社AWARDです。株式市場において、IPO(新規上場)というのはお祭りのようなものになります。ここ数年の間ですと、リクルート、JR九州、LINEなどが話題になりましたよね。そんなIPOの中で、昨日上場した『ほぼ日』が、過去にあまり例のなかった特殊な上場ということで話題になっています。

『ほぼ日』は著名なコピーライターである糸井重里氏が社長をつとめる会社になります。もともとは糸井氏の個人事務所としての色合いが強かった『ほぼ日』ですが、今回の上場にはどのような意図があるのでしょうか?

一般的には上場は市場から資金を集めることによって事業を大きく拡大したり知名度を高めるために実施されます。上場すると会社の権利である株式に公式な値段がつくので、多くの株を持っている起業家が資産を大幅に増やすことができるのもメリットです。また上場することで多くの株主から企業の価値を厳しく見られる環境になりますので、利益を追求して株主への利益の還元をしていくことも求められます。

しかし、今回の『ほぼ日』の上場に関して糸井氏は収益至上主義とは一線を画した姿勢を見せています。上場した理由についても、チームの育成や社会に与える影響というところを重視しているようです。現在の『ほぼ日』は、糸井氏の運営する『ほぼ日刊イトイ新聞』というウェブメディアがとても重要な位置を占めています。つまり糸井氏個人の力に依存している部分が非常に大きいということが言えるでしょう。また収益源も『ほぼ日手帳』という手帳の売り上げが全体の7割近いため、事業の形としては偏りの大きな企業になります。

これらの現状がある中で、上場することにより糸井氏個人の力に依存せずに長く続く企業にしていきたいという狙いもあるようです。高成長を求めない事業モデルで今後どのような形で発展していくのか興味深い企業と言えるかもしれません。糸井氏は「泊まり込みの株主総会をやってみたい」といったことも話しているそうで、株主との対話も重視する姿勢を見せています。

本日が上場2日目でしたが、朝9時に公募・売り出し価格(公開価格、2350円)の2.2倍となる5360円で初値を付けた『ほぼ日』。「業績とかけ離れた水準になっている」といった声も上がっていますが、今後どのように企業運営がされていくのか楽しみな企業です。

 

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